高麗博物館の概要
市民がつくった高麗博物館は日本とコリアとの交流史の博物館です。
「高麗」は世界の共通語「コリア」の意味、つまり韓国と朝鮮をひとつにとらえた言葉です。この香り高い文字を大事にしていきます。
日本と韓国の関係は、2002年6月のW杯サッカー以後、かなり明るくなごやかな空気に変りました。とても大切な変化です。しかし、日本と北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)との関係は、まだいろいろとむずかしい問題があります。
有史以前から、朝鮮半島と日本列島の人々は、豊かに交流してきました。とくに朝鮮文化は、長い間日本に多くの益をもたらしてきました。ところが日本は明治になってコリアを侵略し、支配しました。それは秀吉の悪夢の再来を意味するものでした。
1945年の敗戦後も在日コリアンが日本にいるということ、今も差別が続いているということは、過酷な植民地支配の歴史を象徴しています。しかし、私たち日本の多くの者は、このような歴史も、コリアンの心の内も、ほとんど理解しないで過ごしてきました。
私たちはこのような歴史とコリアンの心を、日本人として最少限の道義的責任として、理解することを心がけたいと思います。そのような試みは、これからの日本とコリアの信頼関係の土台になるものです。幸い、コリアの側から過去の痛みを乗り越えて新たな関係を結ぼうという、未来志向の呼びかけがなされるようになりました。在日の人たちも困難をくぐってきたたくましさで、社会の中で人権運動の先頭に立ち、また日本と韓国・朝鮮をつなぐ大きな動きへと踏み出しています。このような変化によって、私たちは日本・コリアの交流の歴史に向かい合い、コリアの良き隣人となる道を進んで行きたいと思います。
高麗博物館は皆様のご来館を歓迎いたします。ぜひ一度足をお運び下さい。
|